WordsWeaver
連絡帳

当サイトの小説が盗用された件

2008-10-30 00:52

※当サイトはどのページも直リンク可です。許可を取る必要はありません。

※2008-12-13、大幅に加筆改訂しました。

※2009-03-25、エキ○イトブログに関して、薬事法違反での通報に関して追記。

目次

盗用の詳細

 私、琴乃つむぎの著作であり、当サイト【WordsWeaver】の小説である、『月下残影』『死地に咲く花』『雪刃』『伝説の敵』『偽装の結婚』が、それぞれ全文盗用されていました。

 2008年09月半ば頃、何気なく小説タイトルでGoogle検索したところ、件の盗用先を偶然発見した次第です。

 盗用はブログサービス提供の無料レンタルブログで行われていました。

 当サイトの小説本文に、文章内容にまったく関係なく、漢方薬やダイエットに関する名詞があちこちに多数追加されたものが、1つのブログに数記事投稿されていました。追加の名詞には、中国は上海の漢方薬通販業者の、日本人向け通販サイトへのリンクがなされていました。

 当サイトのレンタルサーバー提供のアクセスログを確認したところ、盗用記事の投稿日時に近い日時に、中国は上海のIPアドレス、中国製ブラウザのユーザーエージェントで、盗用された小説のアドレスにアクセスした形跡がありました。

 ブログ内には、当サイトのものではない、小説、エッセイ、日記などの記事もあり、その中にも同様のリンクが散りばめられていました。

 記事の末尾には他のいくつかのブログへのリンクもなされており、リンク先のブログには、これまた同様のブログがありました。

 これらのブログの名称にはある共通のキーワードが使われており、そのキーワードで検索したところ、数十もの同様のブログやWikiを発見しました。

 当サイトの小説を盗用した記事が投稿されていたブログは、私が確認した限りでは11社のブログサービスにわたり、全部で14ありました。

 盗用の被害者は私だけではなく、同様の被害に遭われた方からメールによるコンタクトもありました(今でこそあちこちで盗用被害の報告がありますが、私が被害に遭った当時は、私が確認した限りでは、そういう報告はほとんどありませんでした)。

 当サイトの小説を盗用した記事の投稿日時は、いずれも2008年09月01日~10日までのものでした。

 ご存じの方はご存じの通り、『月下残影』は1999年08月07日から、『死地に咲く花』は2005年01月14日から、『雪刃』は2005年 07月21日から、『伝説の敵』は2005年10月08日から、『偽装の結婚』は2006年04月01日から、当サイトにて公開しております。

 少なくとも2007年07月26日には、前述の全作品が当サイトにて公開されていたという事実が、【Internet Archive: Wayback Machine】に残っております

この盗用はなんなのか

 不特定のオンライン小説(ネット小説)をターゲットとした、スパムブログ(スプログ)のようです。

 詳しくは、文月柊様による「スパムブログによる、オンライン小説盗用の実態について」をご覧下さい。

 スパムブログに関しては、以下のページが参考になるかと思います。

スパムブログ(Spam Weblog):RBB TODAY (ブロードバンド辞典)
 スパムブログの簡単な説明。
スパム・ブログ とは:ITpro
 スパムブログの詳しい説明。
スパムのブログ版「スプログ」、ブログ界の脅威に
 2005年11月の記事。海外における話。
ブログの4割は迷惑行為・アフィリエイト、SEO狙いか
 2008年04月の記事。
「ブログの4割はスパム」を発表したニフティに聞くスパムブログの実態
 2008年04月の記事。
ScanNetSecurity - データセクション社に聞くスパムブログの現状
 2008年08月の記事。
増え続けるスパムブログの現状は ライブドアが検索に新技術、9割排除
 2008年10月の記事。
日本のブログのなんと約40%がスパムブログであることが判明 - GIGAZINE
 2008年03月の記事。スパムブログの通報をし続けてわかったことなど。
研究開発:2008年8月8日~2008年8月14日のblog/splog統計情報
 2008年08月の記事。各ブログサービスのスパムブログ率、スパムブログ対策に関する各社の回答など。
こまったもんだ!迷惑ブログ
 迷惑ブログの実態、原因、対策など。
アフィリエイトは儲かんないってば:スパム
 スパム全般に関する考察など。

どのように発見したか

 前述の通り、最初は小説タイトルでGoogle検索したところたまたま発見しましたが、それでは見つからないものもありました。

 章タイトル、キャラクター名、本文の一部などのキーワードで検索したり、Google以外のサーチエンジン(Yahoo!、Ask.jpなど)を使ったり、ブログ検索エンジン【アクセラナビ】を使ったりしました。

 以上のことをしてもまだ見つからないものもあり、同様のブログを虱潰しに見て回って初めて発見できたものもありました。

 また、ブラウザのJavaScriptが有効になっていないと表示されないものもありました。

どのように対処したか

 各ブログサービスに、当サイトの小説を盗用しているブログ記事の削除(以下「該当記事」とする。該当記事のあるブログは「該当ブログ」とする)を求めました。

 該当記事の固定URLとその盗用元である当サイトの該当URLを並記したリストを付けて、該当ブログが当サイトから盗用しているので該当記事を削除して欲しい、とのメールを送りました。

 当初、私はこの盗用ブログがスパムブログというものであるということを知りませんでしたので、以上のように著作権侵害ということで削除を求めました。

 各ブログサービスの対応は様々で、緩慢な対応をするところが多いように感じました。すぐに対処してくれるところもあれば、著作権者である証明を送 るよう求めてくるところもあり、まったく反応の無いところもありました。人をバカにしたような対応をしてくれたところもありました。(各ブログサービスの 実際の対応については、後述の「各ブログサービスの対応」を参照)

 大抵は、「削除してくれないのなら、貴社が著作権侵害をしていると見なしてしかるべきところに通報する」というメールを再度送れば、対処してくれました。

 しかし、それでも対処してくれなかったブログサービスがありましたので、10月27日に【消費生活センター】に電話しました。すると【インターネットホットライン連絡協議会】に相談するよう勧められました。

 同日、インターネットホットライン連絡協議会に相談のメールを出しました。その後メールの不達があり、一週間ほど時間が空いてしまいましたが、再度問い合わせたところ翌日に返信がありました。

 インターネットホットライン連絡協議会からのメールは、当協議会は相談を受け付ける機関ではないが適切な相談先を紹介しているとのことで、以下の相談先を紹介されました。

ブログサービスの対応についての相談先
総務省:電気通信サービスについてのご相談
著作権についての専門団体、相談先
社団法人著作権情報センター 著作権相談室(2008年12月現在リンク切れしてますが、紹介された当初からリンク切れでした。移転先はこちら?
「著作権テレホンガイド」 TEL(03)5353-6922
※受付時間 10:00~12:00 13:00~16:00(土日、祝日を除く)
個人情報保護についての専門団体、相談先

 ブログサービスに個人情報を渡すのが不安であるということを書いたためか、参考として紹介されました。

 しかし結局のところ、私は以上の相談窓口には相談しませんでした。

 インターネットホットライン連絡協議会からのメールを待っている間に、この盗用ブログがスパムブログというものであることが判明し、スパムブログとしての通報と削除要請で解決してしまったためです。

 スパムブログであると判明した後、私は匿名で以前とは別人を装い、著作権侵害では対処してくれなかったブログサービスに、該当ブログをスパムブログとして通報し、削除を求めました。

 その際、著作権侵害であること、著作権侵害をほのめかすようなことは一切書きませんでした。著作権者である証明を求められたり、第三者からの著作権侵害通報は受け付けない(著作権侵害は親告罪なので)とはねのけられる可能性があるからです。

 また、スパムブログであることがわかりやすいように、同一盗用者によるものと思われる別アカウントのスパムブログも10以上列記しました。同じブ ログサービス内のスパムブログだけでなく(というかそれだけでは足りなかったり、他になかったりしたので)その他のブログサービスのスパムブログも加えま した。

 すぐに対処してくれないところもありましたが、スパムブログであることを強く訴えたり、「他のブログサービスはすぐに削除してくれたのだが、貴社ではスパムブログを問題視していないのか」等問い詰めたりしたところ、対処してもらえました。

各ブログサービスの対応

 以下に、私が実際に削除を求めたブログサービスの対応と、該当ブログの現状を記します。

 ただし、本当に削除されたかどうか、私には確認するすべがありませんので、「削除された」という言葉は使わないようにしました。

「削除した」「対処した」という通知なく対処されたところについては、私以外の被害者による要請で対処した可能性も考えられますが、そこら辺は知りようがないのでそのまま記述しました。

 該当ブログにコメントを投稿したという記述がありますが、盗用者に直接コンタクトするようなことはやめた方がよいです。

JUG○M

 09/26(金)に、著作権侵害ということで削除要請のメールをしました。

 なんとその後2時間弱で、規約違反により削除した旨のメールが、JUG○Mからありました。

 同日、該当ブログを確認したところ、「指定されたページまたはファイルは存在しません」というエラーページに飛ばされるようになっていました。

li○edoor Blog(2アカウント)

 09/19(金)に、著作権侵害ということで削除要請のメールをしました。

 09/25(木)に、対応すべき記事の確認を求めるメールが、li○edoorからありました。

 そのメールへの返信後30分ほどで、該当ブログ主に問い合わせていること、10/02(木)までに削除もしくは修正に同意しない旨の返信なき場合、送信防止措置を行う場合もあるとのメールが、li○edoorからありました。

 10/03(金)に、利用規約に基づいて対処した旨のメールが、li○edoorからありました。

 同日、該当ブログを確認したところ、該当記事のみ見えなくなっていました

 11/08(土)に該当ブログを確認したところ、見えなくなっていた該当記事が見えるようになっていました。記事内容、投稿日時、記事の固定URL、いずれも以前と同じものなので、新規投稿ではないと思われます。

 同日、li○edoorに再度の削除要請をしました。今度はスパムブログであるという指摘も加えて、ブログごと削除とアカウント停止を求めました。また、削除してくれたわけではなかったのかという質問もしました。

 11/11(火)に返信がありました。前回のメールとまったく同じ文面の、対処したというメールでした。質問に対する回答はありませんでした。

 同日、該当ブログを確認したところ、ブログ自体は削除されていなかったものの、該当記事のURLには「この記事は存在しないか、すでに削除されています。」という表示が出ており、当サイトからの盗用文は見えなくなっていました。

 12/06(日)に該当ブログを確認したところ、2アカウントのうちの1アカウントのブログが「指定されたページまたはファイルは存在しません」という表示がされるようになっており、ブログは見えなくなっていました。

 12/07(月)に残りの該当ブログを確認したところ、これもまた「指定されたページまたはファイルは存在しません」という表示がされるようになっており、ブログは見えなくなっていました。

 この件に関して私が思ったことは「盗用の件:ライ○ドアにしてやられた!」に書きました。

F○2 BLOG(2アカウント)

 09/26(金)に、著作権侵害ということで削除要請のメールをしました。

 同日、当事者間で解決するようにとのメールが、F○2からありました。

 そこで私は、該当ブログのコメント欄に削除を要求するコメントを非公開で投稿しましたが、該当ブログ主からの反応はありませんでした。

 10/01(水)にF○2に再度削除要請しました。

 10/03(金)にF○2から、該当ブログ主に警告及び削除依頼をしたということ、10/10(金)までに該当記事の修正がなされない場合、該当ブログに対して凍結などの厳しい措置を行うとのメールがありました。

 10/04(土)に該当ブログを確認したところ、該当記事のみ見えなくなっていました。

 10/11(土)以降、何度か該当ブログを確認しましたが、その際はなんの変化もありませんでした。

 10/21(火)に該当ブログを確認したところ、「このページの表示は許可されていません」というエラーページに飛ばされるようになっていました。

Y○hoo!ブログ

 10/06(月)に、著作権侵害ということで削除要請のメールをしました。

 10/08(水)に該当ブログを確認したところ、「指定されたブログが見つかりません。ブログが削除されているか、指定したURLが間違っている可能性があります。」というエラーが表示されるようになっており、ブログは見えなくなっていました。

 Y○hoo!からの返信、通知等は一切ありませんでした。

は○ぞう

 09/26(金)に、著作権侵害ということで削除要請のメールをしました。

 同日、該当ブログ主からの説明によって最終的な対応をするとのメールが、は○ぞうからありました。このメールが最初で最後でした。

 その後なんの動きもないため、10/13(月)に、は○ぞうに再度削除要請しました。

 10/14(火)に該当ブログを確認したところ、「ブログが存在しません。URLが間違っていないかご確認ください。」というエラーページに飛ばされるようになっていました。

エキ○イトブログ(モバイル版を含めて2アカウント)

 10/04(土)に、著作権侵害ということで削除要請のメールをしました。

 10/06(月)に、当事者間で解決するようにとのメールが、エキ○イトからありました。 このメールが最初で最後でした。

 そこで私は、10/10(金)に、該当ブログのコメント欄に削除を要求するコメントを非公開で投稿しましたが、該当ブログ主からの反応はありませんでした。

 10/16(木)に、エキ○イトに再度削除要請しました。

 10/17(金)に該当ブログを確認したところ、該当記事のみ見えなくなっていました。

 11/12(水)に該当ブログを確認したところ、「URLに該当するページが見つかりません 」というエラーが表示されるようになっており、ブログは見えなくなっていました。

 年明け1月下旬ごろに該当ブログを確認したところ、ブログが再び見えるようになっており、該当記事は見えないものの、当サイトのものではない盗用記事と思しきものが新規に投稿されていました。(2009-03-25追記)

ヤプ○グ!

 10/04(土)に、著作権侵害ということで削除要請のメールをしました。

 その後なんの動きも無いため、10/19(日)に再度削除要請しました。

 10/20(月)に、内容を確認してから対応するとのメールが、ヤプ○グ!からありました。再度の削除要請などなかったかのような、最初の削除要請に対してのみの返信でした。

 その後なんの動きも無いため、11/06(木)に再度ヤプ○グ!に削除要請しました。これまでは著作権侵害ということで削除要請していましたが、今度はスパムブログであるという指摘も入れました。

 それに対するヤプ○グ!からの返信はありませんでしたが、同日、該当ブログを確認したところ、「こちらのページは管理者によって表示を制限しています。」というエラーページに飛ばされるようになっていました。

JEN○ WeBlog

 09/26(金)に、著作権侵害ということで削除要請のメールをしました。

 その後なんの動きも無いため、10/13(月)に再度削除要請しました。

 それでもまだなんの動きも無いため、11/06(木)に、今度はこれまでとは遣り方を変えてメールしてみました。

 今までは「JEN○ WeBlogの会員で無い方専用のお問い合わせ」用のメールアドレスに送っていましたが、今度は「サービス内容・サイトについてのお問い合わせ」用のメー ルアドレスに送ってみました。また、匿名で、以前とは別人を装い、スパムブログとして通報・削除要請してみました。

 11/07(金)に JEN○ WeBlog から返信がありました。該当ブログ主に削除依頼の警告をしたこと、削除が行われなかった場合、規定に則り、該当ブログ主への対応を行うとのメールでした。

 その後なんの動きも無いため、11/18(火)に再度削除要請をしました。貴社ではスパムブログを問題視していないのか? という質問もしてみました。

 それに対する JEN○ WeBlog からの返信は何もありませんでしたが、11/19(水)に該当ブログを確認したところ、「Forbidden You don't have permission to access /****/******/ on this server.」という表示がされるようになっており、ブログは見えなくなっていました。

アメ○バブログ

 09/26(金)に、著作権侵害ということで削除要請のメールをしました。

 10/01(水)にアメ○バからメールがありました。

 その内容は、アメ○バでは権利侵害行為による削除要請はプロバイダ責任制限法に基づき対処しているとのことで、「侵害情報の通知書 兼 送信防止措置依頼書」(アメ○バが用意したPDFの添付ファイル)に記入した書類、印鑑登録証明書、本人であることを証明できる公的書類の写し、著作権者 であることを証明する資料を、簡易書留で郵送するようにとのことでした。

 同日、私は、なぜ、アメ○バの会員でもない被害者である私の個人情報を、アメ○バに送る必要があるのか、その上被害者である私が郵送費用まで支払わねばならないのか、というメールを送りました。

 ちなみに、アメ○バのアカウントは、個人情報をアメ○バに提出せずに取得できます。

 10/06(月)にアメ○バから、該当ブログ主に自主的な削除要請をしたが回答がないこと、該当ブログ主が削除要請に応じない場合は、盗作された とされる作品の権利者がアメ○バではないため、また権利者が誰なのかアメ○バには不明なため、これ以上の対応はできないとのメールがありました。また、 「侵害情報の通知書 兼 送信防止措置依頼書」を送るようにとの再度の案内もありました。私からの質問に対する回答はありませんでした。

 10/14(火)に私は、該当ブログ主から回答がないのなら削除しても問題ないのではないか、盗用された作品の権利者は私であること、アメ○バの ブログ利用規約の禁止事項に「権利を有していない著作物」というのがあり、禁止事項に違反した場合は利用禁止、投稿内容の削除などの措置を採る場合がある と書いてあるのに、アメ○バが該当記事を削除できないというのはおかしいのではないか、また同禁止事項には「商業用の広告、宣伝を目的としたブログの作 成」というのがあるが、該当ブログは思いっきりそれに抵触しているのではないか、というメールを送りました。

 10/16(木)にアメ○バから、アメ○バではプロバイダ責任制限法に基づいて対処していること、それは悪意ある削除要請や誤った削除を防ぐため であることとして、またもや「侵害情報の通知書 兼 送信防止措置依頼書」を送るようにとの案内に加えて、さらに今度は「著作物等の送信を防止する措置の申出書」(PDFの添付ファイル)でも依頼を受けると のメールがありました。そしてこの時も私からの質問に対する回答は一切ありませんでした。

 とにかく添付したファイルを印刷して郵送してくるようにとの一点張りで、まったく対話をしようという気配はありません。あくまでアメ○バの社内ルールに従え、ということだと考えられます。

 著作権侵害で削除を求めても埒が開かないと思い、11/06(木)に、これまでとは遣り方を変えてメールしてみました。匿名で、以前とは別人を装い、スパムブログとして通報・削除要請してみました。

 11/12(水)にアメ○バから、利用規約に基づき確認するとのメールがありました。

 その後なんの動きもないため、11/18(火)にアメ○バに、以下の内容のメールをしました。

 貴社では削除するつもりがないのか? 貴社ではスパムブログの排除はしていないのか? その点明確な答えが聞きたいということ、返答がない場合、 貴社ではスパムブログは放置する方針であると受け取るということを述べ、こうしている間にも同スパム業者のスパムブログは増え続けているとして、新たに発 見した同アメ○バブログ内のスパムブログをいくつか提示しました。

 11/21(金)にアメ○バから、運営局にて再度協議を行い、対応を検討するとのメールがありました。質問に対する回答はありませんでした。

 同日、該当ブログを確認したところ、「存在しないブログIDです。」という表示がされるようになっており、ブログは見えなくなっていました。

J○ST BLOG

 例外になりますが、このブログサービスには削除要請はしておりません。

 私が発見した10/03(金)時点では「このブログへのアクセスは現在停止しています」という表示のみになっており、Googleのキャッシュにだけ盗用されていた事実が残っていました。

 12/05(金)に該当ブログを確認したところ、「ページがみつかりません」という表示になっていました。

play○cブログ

 11/02(日)に該当ブログを発見し、早速ブログサービスに連絡しようとしましたが、連絡先を探すのに手こずりました。お問い合せページを開くと会員ログインページへ飛ばされるのです。

 ブログサービスのサイトをあちこち見て回ったところ、プライバシーポリシーページに個人情報の取り扱いに関する対応窓口用のメールアドレスがありましたので、とりあえずそちらに、スパムブログとしての削除要請のメールを送りました。

 11/04(火)に、調査の上対応するとのメールが、play○cからありました。

 その直後に該当ブログを確認したところ、JavaScriptが有効な状態では「存在しないブログです。」というアラートが表示され、JavaScriptが無効な状態ではブログサービスのトップページのアドレスのみ表示されるようになっていました。

対処方法の提案

 私が実際に行った対処は前述しましたが、私が対処した当時は、この小説盗用に関する情報がなく、またスパムブログに関する知識も私にはありませんでしたので、今振り返ってみると、やらなくてもよかったであろうこと、もっとスマートにできたであろうことなどがあります。

 そこで、これまでの私の経験を踏まえて、この小説盗用スパムブログの対処方法を提案してみたいと思います。

 ただし、私が実際に被害に遭った、同一盗用者によると思われるスパムブログに対する対処方法ですので、その他のスパムブログには使えない方法もあるかもしれません。

 また、各ブログサービスの対応は様々ですので、あくまで参考としてください。各ブログサービスの実際の対応は、前述の「各ブログサービスの対応」と、文月柊様による「スパムブログによる、オンライン小説盗用の実態について」をご覧下さい。

 まず第一に、盗用者に直接コンタクトするようなことはやめた方がよいです。危険ですし、無駄だからです。それよりもブログサービスに削除を求めた方がよいです。

 ブログサービスに削除を求める場合、まずは著作権侵害ということは出さずに、スパムブログということで削除を求めるとよいかもしれません。

 著作権侵害で削除を求めますと、著作権者である証明書類の提出を求められたり、第三者からの著作権侵害通報は受け付けない(著作権侵害は親告罪な ので)とはねのけられる場合があるからです。著作権侵害であること、著作権侵害をほのめかすようなことは一切書かない方がよいです。

 また、スパムブログだということがわかりやすいように、その他の同様のスパムブログを複数提示するとより効果的かもしれません。同じブログサービス内のスパムブログですと、なお効果的かと思われます。

 しかし中には、スパムブログでは削除してくれないブログサービスもあるようです。その場合こそ、著作権侵害で削除を求めるとよいかもしれません。

 その際は、著作権侵害であることがわかりやすいように、盗用記事の固定URLとその盗用元URLを並記したリストを付けるとよいでしょう。

 ブログサービスの中には、著作権者である証明書類を送るように求めてくるところもありますが、それに応じることは個人的にはお勧めしません。ある 面、慎重な対応ではありますが、マニュアル的な誠意のない対応だと感じるからです(あくまで私がそう感じるというだけですが)。

 件のスパムブログは、どう見ても普通のブログではありません。スパムブログか普通のブログか判断つかないようなブログでもありません。

 それなのに、著作権者である証明書類を送るように求めてくるところなど、どうして信用できるでしょうか? 送った個人情報がどう扱われるか、わかったものではないと思います。

 また、証明書類を送ったところで必ずしも削除されるわけではないようです。ブログサービスが、その書類から著作権侵害であると判断しない限り、削除してくれないようです。スパムブログも見抜けないところがどう判断を下せるのか、これまた疑問です。

 ブログサービスに証明書類を送るよりも、弁護士に相談した方がよいと思います。地域によっては、無料相談を受け付けているところもあるそうです。

 また、前述にもある通り、【総務省総合通信局】に相談してみるのもよいかもしれません。

 次に、私が実際に試すに至らなかった対処方法なんですが、違法サイトに誘導しているとして、ブログサービスに削除要請するという方法もあるかもしれません。

 ただし、私は法律に詳しくはありませんので、もしかしたら違法サイトなのではないかという推測に基づくものであることはお断りしておきます。

 件のスパムブログには、中国の漢方薬通販業者のサイトへのリンクが多数散りばめられています。そのサイト、薬事法的にどうなのかと思われる節があります。

 また、中絶薬の販売もしているようですが、日本では中絶薬の販売は認可されていなかったと思います。

 ただ、件のサイトは日本国外のサイトのようですので、その場合、法的にどうなるのかは私にはわかりません。

 以上、あくまで私の推測ですので、実際違法かどうかはご自分でお調べ下さい。

 薬事法違反での通報で対処されたという情報をいただきました。でん六様の「スパムブログへの対処とその経過」に詳細があります。参考になるかと思います。(2009-03-25追記)

 最後に、すっきりしない居心地の悪い方法ではありますが、各サーチエンジン運営会社に、スパムブログ・スパムサイトとして通報するという方法もあります。

 サーチエンジン運営会社にスパムブログ・スパムサイトであることが受理されますと、サーチエンジンからそのスパムブログ・スパムサイトは除外されます。

 つまり、検索してもヒットしなくなります(対処してくれたサーチエンジン運営会社のサーチエンジン限定ですが)。

 ただし、当然ながら、そのスパムブログ・スパムサイトの存在自体をネットから消すことができるわけではありません。

 存在してはいるけれど、見つけにくい状態にするということです。

 この方法は、盗用者にとっては打撃になるかと思いますが、被害者にとっては居心地の悪いものになるかと思います。少なくとも私は居心地が悪いです。

対処後の注意点

 ブログやブログ記事が本当に削除されているかどうかは、当該ブログのサーバー管理者でもなければわかりません。少なくとも、外部の人間にはわかりようがありません。

 削除されたように見えても、実際には削除されていない場合もあります(参考「盗用の件:ライ○ドアにしてやられた!」「盗用の件:実はアクセスできないのは自分だけという可能性」)。

参考になると思われるサイト

スパムブログによる、オンライン小説盗用の実態について

 スパムブログによるオンライン小説盗用に関して、一番よくまとめられているサイトです。

 各ブログサービスの対応などの情報が寄せられていますし、この件の被害報告や対策ページのリンク集などもあります。

当サイトのスパムブログへの対処

 ブログサービスへの削除要請の文例、スパムブログの証拠保全方法、40を超えるブログサービスとの交渉の記録などがあります。

スプログの小説盗用問題への対策

 スパムブログによるオンライン小説盗用への対策がいろいろ挙げられています。

 前述の「この盗用はなんなのか」で挙げたリンクも参考になるかと思います。

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